フランスデザイン
パリから福井へ
新しいモデルのデザインを始めるとき、福井の街へ向かう。山と日本海に囲まれた静かな場所。
パリと東京での日々の中で得た形や色、さまざまな印象をスケッチしたノートを携える。
落ち着いた空気と、日本の眼鏡づくりを築いてきた職人たちの精神が息づくこの場所で、新たなコレクションが生まれる。

日本の品質
高い品質基準のもとで仕上げた日本製
東京から電車で3時間、日本海に面した鯖江市では、20世紀初頭より眼鏡フレームの製造が行われ、その卓越した品質は国内外で高く評価されている。

各プロトタイプは、量産に入る前に技術図面の精度とデザインの実現性を確かめるため、すべて手作業で仕上げられる。

「ANNA」モデルのアセテート表面は、すべて職人の手で磨き上げられる。
コットンホイールと専用の研磨ペーストを用い、下地の荒削りから滑らかに整える工程を経る。
仕上げの鏡面磨きでは段階ごとに最適なペーストを使い分け、光沢のある美しい表面を生み出す。

製造の最終工程では、すべてのフレーム(ここではANNAモデル)が厳格な品質検査を受け、高い基準を満たしたものだけが完成品となる。

また、鯖江のテガセイコー社では、フレームの骨格を構成する金属パーツも製造されている。フレームの耐久性を評価する上で、丁番やネジは重要な役割を果たし、緩みやすいとテンプルの安定性が損なわれ、フレーム全体の強度に影響する。
イノベーション
チタン製テンプルチップ
チタン製テンプルチップは(THEO と ANNA のモデルに採用)、テンプルエンドに挿入されており、わずかな重さ(1.58g)を加えることで重心を後方へ移動させます。
通常、重心はフロント側の丁番付近に位置しますが、本モデルではテンプルの約1/3あたりに配置されているため、フロントが軽く感じられ、快適な掛け心地を実現します。


